医師の転職時に気をつけたいブラック病院の見極め方
近年、「評価」はネット検索で容易に調べられます。
評価次第では、例え利用したことのない施設でも、無条件に良いイメージを抱くでしょう。
これは、飲食店やホテルなどのサービス業界だけでなく、病院も例外ではありません。
しかし、評価を鵜呑みにしてしまうのは危険です。
なぜかと言うと、評価している側のほとんどが、「患者目線」であるからです。
評判の良い病院の中には、外面だけ良い「ブラック病院」も、混在しているため注意しましょう。
医師転職の際に必要なのは、「実際に働いている医師たち」の評価です。
とはいえ実際に、公正な情報を手に入れるのは困難でしょう。
ブラック病院なら、都合の悪い事実を巧みにカモフラージュしています。
ですが、その化けの皮を表すのに、簡単な方法が存在します。
もし検討している病院が、以下3つの項目のいずれかに該当する場合は、事前によく確かめることが大切です。
常に募集がかかっている
医師求人情報を定期的にチェックしていると、常連と呼んでよい程、何度も募集をかけている病院があることに気付きます。
中には、複数の求人サイトに長期間掲載されている病院もあるでしょう。
採用条件がよほど厳しくない限り、このように募集が続くのは、不自然です。
このような病院は、「一度に多くの退職者が出た」「就職したけれど、すぐ辞めてしまった」「採用者が辞退した」などの理由で、慢性的な人手不足であると考えられます。
離職率の高い病院は、決定的な問題があると推測して良いでしょう。
給料が高すぎる
求人情報サイトなどを見ていて、待遇が極端に良い病院も要注意です。
この条件は、医師が定着しない病院の「苦肉の策」と呼べるでしょう。
好条件を提示すれば、必然的に転職希望の医師から注目を浴びます。
つまり病院側は、医師を集めることに必死な状態なのです。
「ブラック病院」である彼らの切り札は、もはやお金でしかありません。
事前説明にはなかった「過酷な業務」が、潜んでいる可能性が否めないため、特別な理由もなのに報酬だけ高い病院は避ける方が賢明です。
電話対応時などの態度が悪い
問い合わせをした際の第一印象も、重要なチェック項目です。
病院職員の態度、言葉遣い、段取りの良さ
これらには、日頃どのような環境で働いているかが、顕著に現れます。
病院の体質を反映しているといっても、過言ではありません。
基本的な社員教育すら出来ていない病院では、働きやすい環境を期待するのは難しいでしょう。
このように医師以外の職員も、その病院がホワイトであるか、ブラックであるかを見極める基準となります。
評判の良い病院へ転職したものの、そこで待っていたのは、「サービス残業」「不当労働」「低賃金」「契約違反」「パワハラ」など、問題の数々で、退職に追い込まれてしまうケースは、珍しくありません。
ブラック病院への転職は、貴重な時間とキャリアを、ドブに捨てるようなものです。
転職活動をする際は、「病院側が提示している情報」だけに惑わされないよう、注意しましょう。